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2015.04.08

どこの家にも怖いものはいる 三津田信三

どこの家にも怖いものはいる
三津田 信三
中央公論新社
売り上げランキング: 96,756

とある不可解な体験談を耳にした編集者が、作家に相談を持ちかける。場所は神田神保町の喫茶店。内容はどうやら怪談話に通ずるもののようだった。今にも、カビ臭い本の匂いがしてきそうな幕開けであるが、これがまた好物だったりして仕方がない。持ち込まれた資料が、己の手許にあるかのごとく思い描き、しばし楽しむ。

物語は、5つの体験談に隠された繋がりを探り当てるという趣向で、真相にいたる「誤読」の発見は、小粒ながら印象的。体験談を、それぞれ独立した怪談話として読む贅沢さもある。中盤やや飽きがないとも言えないが、各体験談間の似て非なる小さなズレが不気味に光り、手が止むことはないだろう。

参考文献にあげられている、『精神病者私宅監置ノ実況及其統計的観察』にも注目したい。てっきり架空の書籍だと思っていたのだが、現在でも実際に入手可能な書籍とのこと。パンチの効いていそうな本である。いつかは読んでみたい。


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