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2015.04.13

天久鷹央の推理カルテ 知念実希人

天久鷹央の推理カルテ (新潮文庫)
知念 実希人
新潮社 (2014-09-27)
売り上げランキング: 23,020

『誰がための刃』で、「ばらのまち福山ミステリー文学賞」を受賞した、知念実希人による医療ミステリーである。『誰がための刃』は、待ったなしのハードボイルド小説であった。一転、本作はライトノベルである。知念実希人とライトノベルとの相性がいいのかもしれない。デビュー時に比べて、文章の無駄な肉が削がれ、全体の印象が締まった。作家というのは、巧くなっていくものなのだなあと、勝手に嬉しく思う。

主人公である探偵役は、変人だが腕の確かな天才女医。愛らしいその姿で、快刀乱麻、事件を解決する。あつかわれる謎は学校の怪談めいたものが多く、解決も含め、分かりやすい。

ところで、本作は医療ミステリーである。書き手は、医学的知見の中から謎解きに必要な部分を上手にかいつまんで、示さなければならない。かといって、説明が冗長になっては興をそぐ。解決方法とは別に、作家の腕が試されるところだ。この点、知念実希人の手ぎわが、実に気持ちいい。読み手に謎解きを楽しませ、かつ、少し賢くなった気にさせてくれる。なんとも有り難いではないか。

続刊も次々に発売されるようで、ますます楽しみである。


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