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2015.04.27

名探偵の証明 密室館殺人事件 市川哲也

名探偵の証明 密室館殺人事件
市川 哲也
東京創元社
売り上げランキング: 559,555

本書は、2013年に鮎川哲也賞を受賞した『名探偵の証明』の続編である。今年は“該当作なし”だったようだが、近年の同賞からは、活きのいい作家が次々に飛び出してくる。

さて内容はというと、館に閉じ込められ、殺人トリックの論理的解明を課された男女による、命をかけた脱出ゲームとなっている。引きの強い人気の設定であろう。それゆえに、書き手に課された難易度は高い。このハードルを、乗り越えられるのか。どう乗り越えてくれるのか。ミステリーならではの楽しみ方を、満喫しようじゃないか。

出だしは、無骨な印象のハウダニット・ミステリーである。これが中盤から終盤にかけて、探偵そのもののあり方に言及するメタ思考を原動力に、形を変えていく。しだいにキャラクターの存在感は、謎解き以上に増してきて、あざやかに動き出す。入口と出口、印象の違いが最大の読みどころだろうか。終わってみれば、広がりをもった場所に立たされていて、気持ちが良い。

読後の開かれが、本シリーズの正式な開幕を告げている。次作も楽しみである。


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