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2015.08.29

鴨居玲 死を見つめる男 長谷川智恵子

鴨居玲 死を見つめる男
長谷川 智恵子
講談社
売り上げランキング: 185,644

鴨居玲は、終生自画像にこだわり続けた画家である。昭和3年生まれ。41歳のとき「静止した刻」で安井賞を受賞。遅咲きの画壇デビューを果たす。パリ、スペイン、神戸にとアトリエを構え、創作を続けた。1982年に、本書の装画でもある傑作「1982年 私」を発表。しかし遂に、「己」を見つめすぎた結果だろうか、3年後の1985年、自殺。享年57。

本書は、生前鴨居と親交の深かった日動画廊の長谷川智恵子が記す多彩なエピソードからなる。読めば、目が離せない弟にも似た、寂しがり屋で人好きのする男が一人、ふらり浮かび上がってくる。

「1982年 私」を描いた後、鴨居玲の頭には「最後の晩餐」をモチーフとする作品構想があったという。そう聞くと、すでに「1982年 私」の内にその兆しがありはしまいか。ああ、であるならきっとそれは畢生の大作であったに違いない。観たい、と思う。しかしその欲望が満たされることは、決してない。


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