2016.01.31

カンナ 奥州の覇者 高田崇史

カンナ 奥州の覇者 (講談社文庫)
高田 崇史
講談社 (2012-10-16)
売り上げランキング: 199,149

高田崇史による歴史アドベンチャーシリーズの第4弾である。今度の舞台は岩手県水沢。征夷大将軍、坂上田村麻呂に征討された蝦夷アテルイにまつわる謎にせまる一作。

物語の起承転結/構成は、前作とほとんど変わるところがない。社伝「蘇我大臣馬子傳暦」を持って逃亡する諒司の行方を追い、地方へと向かう甲斐と貴湖。その土地の歴史的人物の考察。何者かからの襲撃。決死の脱出と明るみになる敗者の歴史…。

シリーズものによくあるパターン化の悪いところが出てしまった。いつも通りのことがいつも通りに起こる。悪いことではないのだけれど、その分驚きも少なくて、ちょっと退屈。このシリーズの肝は<冒険と歴史謎解き>だ。でも、そっちもなんだか駆け足で、いまいち読みどころが掴めない。

もちろんこのテンプレ化は確信犯なのだろうし、本作では社伝を狙い暗躍する組織<波多野村雲流>も遂に登場した。かくなる上は、シリーズを通した「大きな絵」を大きく構えて待とうじゃないか。

コメント

非公開コメント